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痛みの医療への社会的責任をはたすための認定特定非営利活動法人 「いたみラボ」
2018-11-15

Topic No.7
非特異的(急性、亜急性)腰痛の予後に影響する因子

Systematic reviews of low back pain prognosis had variable methods and results-guidance for future prognosis reviews.
Hayden JA, et al. J Clin Epidemiol. 2009 Aug;62(8):781-796.

 

要約

2人のreviewerが独立して英語及びフランス語の腰痛の予後に関する論文を調査した。

方法:
2人のreviewerが独立して英語及びフランス語の論文を対象とし、2000年から2006年までに発表された17の腰痛に関する論文を分析し予後因子が何であるかを調査した。腰痛の予後因子に対する報告はあまり多くのものはなく、また論文間でも調査方法などが異なり、予後因子に対する影響が異なる可能性がある。そのために、調査方法や結果の解釈などに注意をはらう必要がある。

結果:
予後不良の予測因子(代表的なもので関連性が高いもの)
○ 腰痛エピソードの特徴:機能障害が強い、坐骨神経痛がある。
○ 個人的特性 :高齢、低い健康状態
○ 心理学特性 :心理・社会的なストレスが増加する状況 、否定的な認知への偏り
○ 就労環境 :同僚との関係が悪いこと、重労働であること
○ 社会環境 :補償があること
以上以外にも女性、婚姻状態、低い賃金、低い教育レベル、喫煙、過去の腰痛歴、神経根の放射痛などが予測因子として挙げられている。

コメント

腰痛の原因ははっきりしない非特異的腰痛と神経学的に異常を認める根性腰痛が混同されている点がややこの報告の欠点であると思われるが、坐骨神経痛や神経根の放射痛があるものが予後不良であるのはある意味当然と考えられる。 それ以外の予後不良因子は社会心理的な要因が多いことに注目すべきである。治療を行う側も注意すべきであると考えられる。

ホームページ担当委員:三木 健司