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痛みの医療への社会的責任をはたすための認定特定非営利活動法人 「いたみラボ」
2018-11-15

Topic No.5
神経障害性疼痛の重症度に関する大規模疫学調査(フランス)

The specific disease burden of neuropathic pain: Results of a French nationwide survey.
Attal N, et al. Pain 2011;152: 2836-43

 

要約

慢性疼痛は健康に多大な悪影響を与え患者の生活の質(Quality of Life: QOL)を著しく低下させ患者を苦しめるだけでなく、社会経済的にも大きな負荷となっている。しかし、これまで行われてきた慢性疼痛に関する疫学調査では、疼痛の病態にはほとんど着目されていなかった。そこで今回の疫学調査では神経障害性疼痛が一般人口の健康に与える影響に着目した疫学調査を行った。

方法:
○フランス全土の30155人(18歳以上)にアンケート調査を郵送し、有効回答23712例を解析した。rn○神経障害性疼痛の有無はDN4質問票(*神経障害性疼痛スクリーニング質問票)で評価し、慢性疼痛を有する患者をPain with NC(神経障害性疼痛)群とPain without NC(非神経障害性疼痛の慢性疼痛)群と非疼痛群に分類し比較した。

結果:
○with NC群はwithout NC群よりもQOL、睡眠、抑うつ不安尺度のいずれも低値であった。rn○with NC群はwithout NC群よりも医療機関の受診機会が多く、濃厚な治療を受けていた。

コメント

○神経障害性疼痛は、医療機関での比較的濃厚な治療にも関わらずQOLへの悪影響が高く、精神的な健康も害する。rn○疼痛疾患の中でも神経障害性疼痛については、その重症度が正確に認知され、さらに適切な治療が望まれる。

ホームページ担当委員:住谷 昌彦