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痛みの医療への社会的責任をはたすための認定特定非営利活動法人 「いたみラボ」
2018-11-14

Topic No.1
健常者研究におけるプラセボ効果についての fMRI研究 疼痛緩和の予期が脳の活動を刺激

Placebo-induced changes in FMRI in the anticipation and experience of pain.
Wager TD et al. Science Vol303.2004

 

要約

同じ薬でも、個人の思い込みにより鎮痛効果に差が生じるかどうかについて脳画像研究(アメリカ)

方法:
24人の被験者に対して、fMRIの実験を実施。 被験者の右手首に、電気刺激(実験1)または熱刺激(実験2)を与え、fMRIで評価する実験を実施。 プラセボとして、ハンドクリームを使用。被験者には、行われる痛刺激を和らげるクリームの開発実験であると伝えた。被検者にはクリームを塗布した部位に電気ショックの痛み刺激を与えFMRIを用いて脳神経活動を2回記録した。さらにもう2回、比較のために痛刺激は和らげないただのクリームであると説明し、同様の電気ショックにてFMRIを用いて、脳神経活動を記録した。半数の12人は、プラセボクリーム→コントロールクリームの順で、残りの12人は、コントロールクリーム→プラセボクリームの順で実験を行った。

結果:
プラセボ効果が強い場合、Pain matrixの中で、視床、島、前帯状回でその脳活動の低下が認められた。プラセボによる除痛効果が出る場合、痛み刺激が行われる前の予期の段階で前頭葉の活動が高まることが確認された。

コメント

プラセボ効果は、本人の思い込みの強さによりその効果が発揮されるという従来の考えについて、脳科学的側面から研究した内容で、痛みを抑える思い込みの強さは前頭葉部分の神経活動が関与する趣旨の論文。痛みという苦痛も、本人の能力により軽減されるということです。「信じる者は救われる。」

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